宇宙って不思議!おもしろい!

宇宙の不思議やおもしろさをつぶやきます!宇宙に興味が湧いたり「そうなんだ!」と思ってもらえたら喜びます

3. ハレー彗星の奇跡

 
どうも、宇宙少年です!

 

前回はブラックホールって何だろう?

という記事を書きました。

物理を知らない方でもわかるように書いたつもりなので

そちらも読んでいただけたら嬉しいです😀

 

utyuu-syounen.hatenablog.com

 

 

さてさて... 

今回のお話しは

 

デデンッ

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提供:NASA

  

ハレー彗星

 

についてです。

このワードも聞いたことあるって方が多いのではないでしょうか💫

  

 

今回は

ハレー彗星の発見と

   その裏に隠された物語』

をペラペラと語っていきたいと思います!

 

 

 

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昔々ニュートン(1642~1727)という人がいました。

 

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『リンゴが落ちたぁぁっ!!』

とか言ってた方ですね。本当に言ったかは知らんけど。

ふざけました。

 

科学界最高の名著と言われる

『自然哲学の数学的原理

(Philosophiae naturalis principia mathematica)』

(略称:プリンキピア)

を出版する方です。

 

 

今ではニュートン力学というのは有名ですが

 

宗教的に地動説が受け入れられなかった時代の名残もあり、世の人々は地動説を証明するニュートン力学など馴染みがありませんでした。

 

(昔は天動説に異を唱えたものは極度の迫害を受けていました。)

 

 

しかし

ニュートン力学の正しさが証明され世に知れ渡る出来事

がありました。

 

 

それこそが

ハレー彗星の観測(回帰)

なのです。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

この話にはもう一人重要な登場人物がおります。

その名はハリー (Halley)ちなみにポッターではありません。

  

 

 

ハリーは彗星の研究をしていたため

太陽の引力(距離の2乗に反比例するような引力)を受けて運動する天体の軌道はどのようになるのか、ということに興味を持っていました。

 

 

「彗星は直線軌道を描く」と思い込まれていた時代、過去に観測された彗星のデータを計算しても

全然 直線にならんやんけ!!!

とハリーは苦しんでいました。

 

 

困ったハリーはニュートンのもとを訪れ質問します。

 

ハリー

「太陽の引力を受けて運動する天体はどんな軌道になるんよ?」

 

ニュートンは即座に答えます。

「楕円やで。」

 

ハリー

「何で知っとるん?」

 

ニュートン

「昔 解いたからやで。発表しとらんけど。」

 

ハリー

「いや、その発見は発表せなあかん!!」

 

 

こうして生まれたのが先ほど紹介した

科学界最高の名著

『プリンキピア』なのです。

 

 

...

ニュートンさん、めんどくさがりだったんすかね。

 

 

 

 

 

しかしハリーは太陽の引力により天体の運動は楕円軌道になるというヒントを得ることができました。

 

 

 

 

 

 

 

ハリーは過去の彗星の観測データを計算し直しました。

すると、過去のデータが1つの楕円の上に存在していることを発見しました。

 そう、同じ彗星だったのです。

 

 

彼は若い頃から失敗し続けてきた彗星軌道の解明に、ついに成功したのです。

 

 

 

 

 

 

 

彗星の周期を計算すると約75年であることも発見しました。

 

  

 

そしてハリーは1705年に

『過去に記録されている彗星は1758年に戻ってくるだろう』

と予言を発表しました。

 

 

 

ここからハリーの待ち続ける日々が始まります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある年のクリスマスの夜。

ドイツのパリッシュというアマチュアの天文家が輝く彗星を観測します。

 

その年は1758年。ハリーの予言と全く同じ。

 

そう、その彗星が帰ってきたのです。

 

 

この瞬間 

ニュートン力学の正しさが証明されました。

 

プリンキピアに馴染みの薄かった人々にも、ニュートン力学の決定的な勝利の瞬間として受け取られました。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、ニュートンとハリーは喜べませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

なぜならもうこの世にいなかったからです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1742年 ハリーは86歳。

 

グリニジ天文台長であったハリーは、お酒を飲み、天文台のイスで休んでいました。

 

彗星回帰まであと16年---

 

彗星回帰を夢見た彼の目は

 

二度と開かれることはありませんでした。

 
彗星は、我々の方へ速度を速めていた頃でした。

 

 

 

 

 

 

 

この功績を記念し

ハレー (Halley) 彗星

と名付けられたことも

彼自身は知らないでしょう。

 

 

 

 

 

 

僕はこの話を知って

 

宇宙のスケールの大きさと

人の命の儚さ・短さ

 

を感じました。

 

 

 

 

ハレー彗星の周期と人の寿命は同じくらいです。

 

 すなわち、ちょうど一生に一度訪れると。

 

 

 

次回の回帰は2061年の予測です。

 

宇宙の神秘に浸れる瞬間が待ち遠しいですね。 

 

皆さんも生きる1つの目標にしてみても良いのではないでしょうか。 

 

 

『ともあれ、物理学に目覚めてのちこの回帰を迎える人々は、その姿を目の当たりにして無言の感慨にふけるであろう。古典力学の完成者ニュートンのためにハリーが天空に建てた記念碑は、このように人の一生にただ一度という劇的な形で姿を現しては、17世紀における、偉大であった日々の、埋もれ行く思い出を語るのである。』

( 基礎物理学1  物理学序論としての力学   藤原邦男 著 p. 115 )

 

 

 

 

 

今回のまとめ

①  2061年まで絶対に死ねない!!

 

 

 

 

 

参考図書:基礎物理学1  物理学序論としての力学   藤原邦男 著